里帰り出産

帰省の時期はおよそ妊娠九ヶ月ごろ(妊娠32〜34週ごろ)がベストです。
妊娠後期に乗り物などで長い距離を移動することは、大きなお腹の妊婦に負担です。体への負担を軽減するためにも、里帰り出産で帰省する時期は余裕を持って早めに予定しておく必要があります。
遅すぎると移動中に陣痛が始まる恐れがあります。具体的には今お世話になっている病院と相談して、母体の調子がいい時期にしましょう。
また、産後に自宅へ帰る時期は早くても一ヶ月後以降です。母体の調子を元通りの状態に近づけるのに一ヶ月は必要だからです。つまり、里帰り出産は2〜3ヶ月間の長期帰省になります。

里帰り出産のメリットはいろいろあります。

出産後の女性は体調が普通の状態に戻るまでしばらくかかるため、産後は十分な休養を取りながら徐々に体を戻していく必要があります。里帰り出産だと、家事や身の回りのことをお母さんが手伝ってくれるので産後の母親はゆっくり休養を取りながら育児に専念することができます。
特に、初めての出産の場合、育児など分からないことだらけ。自分の体が本調子でない上に慣れない赤ちゃんのお世話もあって、毎日大変です。
そんな時、身近に育児経験者のお母さんやおばあちゃんがいてくれるので、里帰り出産はとても心強く、安心できます。自宅に帰るまでにいろんなことを教えてもらいましょう。
更に、実家に帰ると周りに家族や知り合い、友人がいてにぎやかです。里帰り出産ではいろいろな人に会ったり話をしたりすることで気ばらしができ、産後のマタニティーブルーなどになりにくいともいわれます。

(里帰り出産をする場合は、早い段階(妊娠五〜六ヶ月目くらい)で一度帰省先の病院を訪ね、診察してもらっておくと安心です。)

里帰り出産に必要な準備

病院関連

ー忘れてはならない必携品ー

  1. 赤ちゃん用品は、既に用意しているものは持って行きますが、里帰り先で調達できるものは、帰省してから用意しましょう。
    送ったり持って行ったりする荷物が減って、楽です。

里帰り出産ができない場合とは

里帰り出産を希望していても、母体の状況によっては中止になる場合があります。
お母さんと赤ちゃんに一番負担がないように、病院の先生とよく相談しましょう。

出産にリスクがあるような場合に里帰り出産を見合わせます。
具体的には以下のような場合に里帰り出産を見合わせることが多いようです。

あれこれ準備しておいて中止になったら、とても残念ですが、無事に出産をするためにもお医者さんの判断には素直に従いましょう。

よくあるご質問

  1. 今の受診票をそのまま使用したい
  2. 里帰り前(できれば3週間以上)にお住まいの保健センターもしくは役所の担当課に連絡し、今回の意向を申し出て下さい。
    その後医療機関と自治体の妊婦健診委託契約が完了すれば以前通りに使用できます。
    ※金額に関しては以前の医療機関と同じではありません。健診内容、助成金額によっては自己負担が発生します。

  1. その他(契約を結ばなかった。あるいはお住まいの自治体が県外の医療機関と委託契約を結んでくれない等)
    • 償還払い制度を利用する
    • 償還払い制度とは、いったん里帰り先の医療機関で健診費用を全額支払って後日お住まいの自治体で受診票(補助券)によって定められた金額を返金してもらう。
      ※領収書や受診票等の書類の提出が必要です。
      (注)場合によっては償還払いの制度のない自治体があるかもしれませんので必ずお住まいの役所の担当課にお尋ねください。

      準備

      • あらかじめ里帰り出産する病院を決め、連絡をしておきましょう。現在の病院にも里帰り出産の意志を伝えて下さい。
      • 里帰りはできるだけ余裕をもって、妊娠32〜34週までには済ませて下さい。
        紹介状が必要になりますので、現在かかりつけ医の紹介状を準備し下さい。
      • 移動中や外出先でのトラブルを防ぐため、里帰りの2〜3日前にはそれまで診てもらっていた病院で健診を受けましょう。
      • 里帰りで航空機を利用する場合、会社によって異なりますが、搭乗規定があります。一般的には予定日を含め28〜8日前までは診断書と誓約書、予定日を含め7日以内は医師の同伴が必要という規定がありますので、あらかじめ航空会社にお問い合わせ下さい。