子宮頸がん予防ワクチンの接種を再開しました。
接種にあたっては、有効性とリスクを理解した上で受けてください。

※ 感染症やワクチンに関しては、こちらのサイトもご参照ください。

定期接種

DTP三種混合(ジフテリア、百日咳、破傷風)

ジフテリア

ジフテリア菌に感染した人が咳やくしゃみをして空気中に菌を飛散させることで周囲に感染していきます。主に喉からですが、鼻を通じて感染することもあります。

○ 定期接種:標準的な接種時期

第1期はDPT三種混合(ジフテリア、百日せき、破傷風)ワクチンとして生後3カ月から12ヵ月に達するまでの間に、3〜8週間隔で3回接種し、その終了後12ヵ月から18ヵ月に達するまでに1回追加接種します。
第2期は11歳のときにDT二種混合(ジフテリア、破傷風)トキソイドを1回接種します。

百日咳

感染者が咳やくしゃみで空気中に百日せき菌をまき散らすことにより感染します。感染力が強い菌で気道に感染して増殖します。母親からの免疫はほとんど期待できないといわれています。1歳未満の赤ちゃんがかかると重症化しやすいため早めの予防接種が肝心です。

○ 定期接種:標準的な接種時期

第1期はDPT三種混合(ジフテリア、百日せき、破傷風)ワクチンとして生後3カ月から12ヵ月に達するまでの間に、3〜8週間隔で3回接種し、その終了後12ヵ月から18ヵ月に達するまでに1回追加接種します。
第2期は11歳のときにDT二種混合(ジフテリア、破傷風)トキソイドを1回接種します。

破傷風

土の中にいる破傷風菌が、泥土のあるところでけがしたときなどに傷口から侵入し感染します。
古くぎや木片に菌がついていてその刺し傷で感染することもあります。よちよち歩きになった赤ちゃんが土いじりをする前にはすませておきたい予防接種です。

○ 定期接種:標準的な接種時期

第1期はDPT三種混合(ジフテリア、百日せき、破傷風)ワクチンとして生後3カ月から12ヵ月に達するまでの間に、3〜8週間隔で3回接種し、その終了後12ヵ月から18ヵ月に達するまでに1回追加接種します。
第2期は11歳のときにDT二種混合(ジフテリア、破傷風)トキソイドを1回接種します。

DT二種混合(ジフテリア、破傷風)

DTP三種混合(ジフテリア、百日咳、破傷風)をご参照ください。

麻疹(はしか)・風疹 <MR>

麻疹

麻疹(はしか)にかかっている人から、咳やくしゃみによって麻疹ウイルスが飛び散り、それを吸い込むことで感染します。感染してから発症するまでは10〜12日くらいです。
多くは乳幼児期にかかる病気です。 母親が麻疹(はしか)にかかった、もしくは予防接種を受け、その後感染した場合は、赤ちゃんは生後6カ月くらいまでかかる可能性は低くなります。
ところが母親が麻疹(はしか)にかかっていない、もしくは予防接種を受けたがその後流行がなく感染していない場合、赤ちゃんは抗体を持っていないか持っていたとしてもその値は低いため、生後6カ月未満でもかかる可能性があります。

○ 定期接種:2008年4月から5年間

第1期:1歳児
第2期:幼稚園・保育園最年長クラス児
    (5歳から7歳未満で小学校就学前1年間(4/1〜3/31)の者)
第3期:中学校1年生に相当する1年間(4/1〜3/31)の者
第4期:高校3年生に相当する1年間(4/1〜3/31)の者
※第3期と第4期は2008年4月1日から2013年3月31日までの適用となります。
原則として麻しん風しん混合(MR)ワクチンを接種します。

風疹

風疹(ふうしん)にかかった人が咳やくしゃみをしたときに、風疹ウイルスが空気中に飛び散り、それを吸い込むことで感染します。風疹ウイルスの潜伏期間は2〜3週間です。感染力は麻疹(はしか)ほど強くはなく、感染した人でも30〜50%の人は症状がはっきりしないといわれています。

○ 定期接種:標準的な接種時期

第1期:1歳児
第2期:幼稚園・保育園最年長クラス児
    (5歳から7歳未満で小学校就学前1年間(4/1〜3/31)の者)
第3期:中学校1年生に相当する1年間(4/1〜3/31)の者
第4期:高校3年生に相当する1年間(4/1〜3/31)の者
※第3期と第4期は2008年4月1日から2013年3月31日までの適用となります。
原則として麻しん風しん混合(MR)ワクチンを接種します。

日本脳炎

日本脳炎は、日本脳炎ウイルスをもった豚を刺した蚊(コガタアカイエカ)が人を刺すことで感染します。動物と人の両方に感染(人畜共通感染症)します。日本脳炎ウイルスは人から人へは感染しません。感染者のうち1000人〜5000人に1人が脳炎を発症します。
脳炎のほか髄膜炎(ずいまくえん)や夏かぜ様の症状で終わる人もあります。脳炎にかかったときの死亡率は約15%ですが、神経の後遺症を残す人が約50%あります。日本では予防接種の普及のおかげでほとんど発症者はありませんが、西日本など暖かい地方で5歳未満の子供と高齢者が感染しやすく注意が必要です。
ウイルスを媒介する蚊がいる中国や東南アジアなど亜熱帯地方では流行がみられます。この地域に行くときは接種をすませておくとよいでしょう。

○ 定期接種:接種年齢

第1期は標準として3歳のときに1〜4週間隔で2回接種し、概ね1年後、4歳のときに追加として1回接種します。第2期は9歳で1回接種します。なお当面乾燥細胞培養日本脳炎ワクチンは第1期接種のみに定期接種として使用できる予定です。従来の日本脳炎ワクチンは変わらず第1期、第2期の接種に使用できます。

ヒブ(Hib)髄膜炎

髄膜炎は、脳や脊髄を保護している髄膜(ずいまく)に細菌やウイルスが感染して発症します。
細菌が原因の細菌性髄膜炎と、ウイルスなどが原因の無菌性髄膜炎等がありますが、細菌性髄膜炎は乳幼児が罹患すると、重症になることが多く、予後の経過が悪ければ後遺症が残るなど怖い病気といわれてきました。細菌性髄膜炎をおこす原因菌は、インフルエンザ菌b型のほかにも肺炎球菌、髄膜炎菌などがありますが、乳幼児の場合は、6割以上がインフルエンザ菌b型によるヒブ髄膜炎といわれています。

○ 接種年齢

標準的なスケジュールは、接種年齢が生後2ヶ月から7ヶ月初回免疫は3回、4〜8週間間隔で、追加免疫として3回目の接種から約1年後に接種します。
接種開始齢が、7ヶ月から12ヶ月の未満の場合、初回免疫は通常2回、4〜8週間間隔で、医師が必要と認めた場合には3週間間隔で接種することができます。追加免疫は、初回免疫後おおむね1年の間隔をおいて接種します。接種開始齢が1歳以上5歳未満の場合、通常、1回接種します。

肺炎球菌(小児用)

肺炎球菌はのどなどから体に入ります。子どもは、大人とは病状が少し異なるので、小児の肺炎球菌感染症として、特別に分けて考えるのが実用的です。大人だと肺炎になることが多いのですが、子ども、特に2歳以下では、脳を包む膜にこの菌がつく細菌性髄膜炎(さいきんせいずいまくえん)が多くみられます。この菌による髄膜炎は、年間200人くらい発生しています。肺炎が12,000人、この他、重い中耳炎や肺炎、菌血症や敗血症も起こします。これに引き替え、欧米では 2000年頃から子どもにも有効な小児用肺炎球菌ワクチンが使用されて、かかる子どもが激減しています。

○ 定期接種:標準的な接種時期

1回目:生後2〜6ヶ月
2回目:1回目から27日間以上の間隔
3回目:2回目から27日間以上の間隔(3回目までの接種は1歳未満に行う)
4回目:3回目から60日間以上の間隔
接種回数は、肺炎球菌ワクチンをはじめて接種する月齢によって異なりますので、ご相談下さい。

子宮頚癌ワクチン(サーバリックス)

HPV(ヒトパピローマウイルス)が性交渉により感染し、90%以上は体内から自然に排除されますが一部のウイルスの感染が長期に続くと子宮頚癌発症に至る場合があります。
ワクチン接種によりHPV16型、18型の2つの発癌性HPVの感染を防ぐことができます。しかしすべての型の発癌性HPVの感染を防ぐものではありません。子宮頚癌を予防するには定期的に子宮癌検診を受けることが大切です。

○ 定期接種:標準的な接種時期

初回接種、初回接種から1ヶ月後、初回接種から6ヶ月後の合計3回の接種が必要です。肩の近くの腕の筋肉に接種します。

任意接種

季節性インフルエンザ

インフルエンザは、インフルエンザにかかった人のくしゃみやつばなどと一緒に放出されたウイルスを、鼻腔や気管等に吸入することで感染します。
日本では例年11月から4月に流行し、いったん流行が始まると短期間で乳幼児から高齢者まで膨大な数の人を巻き込みます。

○ 接種間隔(任意接種)と接種時期

インフルエンザウイルスは毎年のように変異しながら流行を繰り返しています。
これに対応するために、原則的に予防接種は毎年必要です。流行期である初冬から春先に備えて、遅くとも12月中旬までにワクチンの接種を済ませておくとよいでしょう。
また、ワクチンの予防効果は、接種後2週間からはじまり、5カ月間は持続するといわれています。13歳未満の子どもは2回の接種が必要であるといわれています。その場合、原則的に接種間隔は1〜4週間ですが、より免疫効果を高めるためには、1回目の接種から4週間後に2回目を接種するのが最適です。

水痘

水痘(水ぼうそう)は,軽度の発熱と軽い全身症状および発疹を伴う急性の熱性ウイルス感染症です。
原因ウイルスは,水痘帯状疱疹ウイルスで自然宿主はヒトのみです。ウイルスの感染力は麻しん(はしか)よりは弱いが,流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)や風しん(三日ばしか)より強いとされており,家庭内での兄弟の接触による感染率は90%と報告されています。 冬から春にかけて流行し,初夏から秋に減少するパターンをとり,感染しやすい年齢は,9歳以下の子供です。

○ 接種時期
  1. 接種時期と接種量
  2. 1年を通じて接種できます。皮下に0.5mlを1回注射します。

  3. 接種対象と年齢
  4. 生後12カ月以上の水痘既往歴のない人が対象です。血液疾患のある児などのハイリスク患者は主要な接種対象者ですが,接種に当たっては十分な注意が必要です。

おたふく風邪

おたふくかぜにかかった人が咳やくしゃみをしたときに、ムンプスウイルスが空気中に飛び散り、それを吸い込むことで感染します。感染してから発症するまでは2〜3週間です。
人に感染させやすい時期は、耳の下にある耳下腺がはれる数日前から発病後10日くらいです。
感染しても症状がでない人が3割から4割います。

○ 任意接種

1歳以上の接種希望者に接種します。

ロタウィルス(ロタテック、ロタリックス)

ロタウイルスというウイルスが原因の胃腸炎。乳幼児がかかりやすく、重症化しやすいため、注意が必要です。
大人は免疫ができているので、感染しても重症化しませんが、乳幼児が胃腸炎で入院した場合、その約半数がロタウイルスによるものと言われています。

○ 任意接種

ロタウイルス胃腸炎は急激に悪化し、強い脱水症や意識障害を引き起こすおそれがあります。ママからもらった免疫がなくなる、生後3〜6か月までにワクチンを接種して、予防しましょう。

ロタウイルスについては、こちらのサイトもご参照ください。